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【催事報告】アムバルワリア祭 Ⅸ「古代が新しい 作家が語る西脇順三郎」

アムバルワリア祭 Ⅸ「古代が新しい 作家が語る西脇順三郎」
日時 : 2020年1月18日(土)午後2時より午後5時
場所 : 慶應義塾大学三田キャンパス 北館ホール
登壇者: 諏訪哲史 氏(作家)
朝吹真理子 氏(作家)
司会 : 八木幹夫 氏(詩人)
ディスカッションのモデレーター:久村亮介 氏(東京大学大学院博士課程)
オブザーバー:新倉俊一 氏(明治学院大学名誉教授)
主催 慶應義塾大学アート・センター
共催 慶應義塾大学藝文学会

毎年、西脇順三郎の誕生日近辺に記念として行っているシンポジウム「アムバルワリア祭」。9回目となる本年度は「古代が新しい 作家が語る西脇順三郎」と題して開催しました。今回は芥川賞作家のお二人、諏訪哲史氏と朝吹真理子氏に登壇をお願いし、作家の立場から捉えた西脇の詩の世界を語っていただきました。
諏訪氏は西脇順三郎の詩のモダニズムと古代の要素から、無名性(アノニム的特性)を引き出し、近代以降のわれわれが失ってしまったこの無名性を作り出すことを西脇の詩が見事に実現していると指摘されました。西脇の詩世界はまさに、アノニム的時空を跳躍、横断する文学であり、予定調和を裏切ろうとする点に最大の特徴があると語られました。
つづいて朝吹氏は、西脇の詩を読むときにはいつでも「音貌」音の顔がその文字から見えてくると話され、素晴らしい朗読を交えながら、西脇の詩の「おいしさ」が感じられる部分を紹介してくださいました。そして「発酵」をキーワードに、時空をまたいで生存している菌のように古い言葉や古代は、死して眠りについた標本ではなく、今にいたるまで生き続けているものだと思うと語られました。
休憩をはさみ後半では、モデレーターに若手研究者の久村氏を迎え、ディスカッションの時間を長くとり、全体の司会は詩人の八木幹夫氏、オブザーバーとして西脇資料をご寄贈くださった新倉俊一氏にもご参加いただきました。話題は、折口信夫やAIによる小説や詩の未来にでもおよび、豊かで刺激的なコメントが相次ぎました。従来になく長めの時間をとりましたが、それでも「もっと聴きたい」という来場者の声もあり、充実したシンポジウムとなりました。

(記=森山)

参加者数:85名
主催:慶應義塾大学アート・センター
共催:慶應義塾大学藝文学会
作成印刷物:DMハガキ(大判)、ポスター(A2)、リーフレット(A4二つ折り)、アンケート
担当:森山緑(所員、講師(非常勤))、芹澤なみき(学芸員補)、
撮影:横田朱美(文学部)

 

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