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慶應義塾大学アート・センターのお知らせや、活動のレポートをお届けします


【教育普及報告】古代への憧憬展鑑賞プログラム

●古代への憧憬展鑑賞プログラムのご報告です。

「古代への憧憬」展(会期:2014年12月8日-2015年1月31日)の会期中、中学生を対象に鑑賞プログラムを実施しました。普段なかなか見る機会のない古代彫刻を中心にじっくり鑑賞する内容です。今回は近隣の中学校にお声がけし、慶應義塾中等部の生徒のみなさん19名が担当の先生と一緒に4回に分かれて参加してくれました。

鑑賞プログラム当日。初めてアート・スペースを訪れたみなさんはちょっと緊張している様子です。美術部部員や、絵を描くことが好きな生徒も多く参加してくれました。展示室でのマナーを確認したのち、鑑賞のはじまりです。まず展示室を自由に見てもらったところ、1番人気だったのは今回特別出品された古代コインの石膏型取りでした。歴史の授業でちょうどギリシャを学んでいたAさんは、ギリシャで発掘されたコインの型取りと聞いて興味深そうに1枚1枚の模様を眺めていました。次はじっくり作品を鑑賞する時間です。グループを2つに分けて各生徒油彩画と彫刻を1点ずつ鑑賞してもらいました。作品を丁寧に観察する手助けとなるワークシートを用意しました。

古代展ワークシートIMG_9092
古代展ワークシート古代展ワークシート古代展ワークシート展示されている絵画は肖像画でしたので人物の表情やポーズ、背景や衣服などに注目してもらいました。彫刻については素材、形、大きさに注目してもらい、2つの彫刻の比較も行いました。例えば古代彫刻≪哲人の顔≫については「髪の毛は丸いまとまりで表現されており、凹凸がリアルだった。頭の後ろは欠けていた」というように細部や後ろ側までよく観察してくれました。また油彩画≪守屋謙二氏の肖像≫については「守屋謙二氏の後ろにはたくさんの本が並んでいることから、本を読むのが好きなのだろうと思った」「老人特有のしわをうまく、明暗を使ってかいている」といった表現の特徴まで考察を進めてくれました。大人顔負けの観察力と記述力です。一人一人の感想を(誰の感想かは言わずに)その場で紹介すると、自分以外の人はどんなことを思ったのだろうと、友達の感想に一同耳を傾けました。最後に、みなさんが気づいてくれたことをきっかけに作品をもう一度見たり、照明や特注のケース等展示の仕方も観察して約30分の鑑賞の時間を終えました。

参加者のアンケートには、「今までで一番ゆっくりじっくり作品を見て、とても新鮮で奥深かった。絵を見るとその背景や近くに置いてあるものでその人のことがわかったりして、面白かった。また今度美術館に行く時には、今回くらいじっくり見てみたい」といった声が寄せられました。

今後も入場無料の博物館相当施設を活用し、教育普及活動の機会を増やしていきたいと思います。

どうぞ宜しくお願い致します。(文・山口)

●実施概要

実施日:2015年1月15日、16日、20日、22日

参加人数:19名 所要時間:各回約30分

古代への憧憬展鑑賞プログラム担当:渡部葉子、森山緑、山口美帆

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