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【展覧会報告】SHOW-CASE project No.2 志村信裕 透明なケース

◇ SHOW-CASE project (ショーケース・プロジェクト) No.2. 志村信裕透明なケース Lucent Case

【日 時】2015年1月19日(火)-6月26日(金)  【会 場】慶應義塾大学 三田キャンパス 南別館2階 廊下

http://www.art-c.keio.ac.jp/news-events/event-archive/scp2-lucent-case/

昨年度にプロトタイプ展示を行って開始したショーケース・プロジェクト。展示室でない場所に展示をしかけながら、展示の場である展示ケースが決められている、という通常とは規定されている部分と自由な部分がある意味で逆な展示プロジェクトです。また、フォーマットやルールがある程度決められた印刷物をそれ以外は自由に(但しその時の予算等の条件の中で)作ることがセットになっている点も大きな特徴です。  第2回展では映像作家の志村信裕氏に依頼してプロジェクトを行いました。今回の展示ではケースの中に何も置かれていません。投影された画像が展示ケースの座面に映っているだけです。それは、しばらく見ていると消え、一瞬、何も映っていない展示ケースだけ=ただ展示ケースだけになる瞬間が訪れます。映っているのはシャボン玉ひとつで、あたかもシャボン玉が弾けたかのようです。  この作品は制作過程で展示ケースへの投影実験を経て出来上がってきたもので、志村氏も当初は展示ケースの座面に投影だけ、という作品は想定していず、正に展示ケースという展示の制約が作品の契機となったと言えます。映像を座面に投影すると、周囲の反射による映り込みに気付きますが、それはモノが展示ケースに入っているときもあったにもかかわらず、気付かなかったということです。映像が消える一瞬にはそれが一層強く認識されます。こうして、この展示には「透明なケース」というタイトルが付けられ、二つ折の印刷物の見開きには何も映っていない展示ケースが座面の周囲への映り込みと共に写っています。裏面に掲載された志村氏自身によるQ&Aは、簡潔でありながら、志村信裕作品を理解する上で大きな助けとなります。その地にはシャボン玉が映っているケースの写真が敷かれています。このリーフレットのデザインはNo.0, No.1に引き続き川村格夫氏が担当しました。  会期中には「つくりかたを考える」というテーマのもと、詩人でありデザイナーである尾中 駿介氏を招聘して、志村氏、川村氏、尾中氏3氏によるトークセッションをノグチ・ルーム(旧萬來舎)で開催しました。当日は、この空間を生かして、志村氏の映像の特別展示も行いました。更に尾中、川村両氏のデザインした印刷物をノグチ・デザインの テーブル上にディスプレイし、トークの話題の材料にすると同時に、来場者が手 に取って見られる機会ともなりました。展示の関連催事であると同時に、学内の貴重な建築空間を新しい形で有効活用する試みでもありました。  (文・渡部)

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