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【展覧会報告】スタンディング・ポイントⅠ 寺内曜子

【日時】2017年5月15日(月) – 6月30日(金)

5月15日から6月30日までの約45日間、「Standing Point Ⅰ 寺内曜子展」が開催されました。慶應義塾大学アート・センターの新たな現代美術の展示シリーズ「スタンディング・ポイント」の第1回目である本展覧会は、1970年代末よりイギリスで制作を開始した寺内曜子氏を紹介し、初期の作品から最新作までの全6点を展示しました。
片面だけ着色した鉛板、赤と青に塗り分けた紙の両面、あるいはケーブルの黒い外皮と中に入っている色とりどりの電話線といったような、一般的に裏と表と考えられる二つの項目をあえて同時に見せることで、「裏も表もない」という対立概念自体の不確かさを表現する寺内作品は、多くの来場者に物事に対しての別の見方を提起し、新たな気づきを与えていました。
また紙を六面体と捉える寺内氏は、白い紙の縁を黒く塗り手で丸めていくことで限りなく縮小して制作した《パンゲア》をこの機会に発表しました。従来の「部分しか見えない」シリーズが、拡大解体することによりギャラリーや限られた空間では(作品を含めた)物事の部分しか見ることができないことを表していたのに対し、《パンゲア》は「黒く縁取られた紙」という全体が、丸められ縮小されることで部分しか見えなくなるという事象を表しており、やはりここでも「物事は一つ」という約40年貫かれた寺内氏の立脚点が示されていました。
また紙やケーブルといった我々の日常と近しいマテリアルが、思いもよらない方法で作品として立ち現れることに感銘を覚えるといった来場者の声も多く届けられていました。(長谷川)

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