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【催事報告】シルヴィアーヌ・パジェス講演会「戦後のフランスのダンス状況と1978年の舞踏ショック」

シルヴィアーヌ・パジェス講演会
「戦後のフランスのダンス状況と1978年の舞踏ショック」

日時:2019年2月28日(木)
会場:慶應義塾大学三田キャンパス第1校舎122
主催:京都大学人文科学研究所
共催:慶應義塾大学アート・センター・東京大学表象文化論研究室

2009年に慶應義塾大学アート・センターが開催した国際舞踏カンファレンス「Butoh Abroad Today: Its Extension and Succession」に、パジェスさんを招いてカンファレンスを行ったので、それから10年後に再び、本学に来ていただくことができました。

その10年前にお話いただいたテーマが発展して、歴史的検証を加えて、博士論文に結実し、さらにフランスで著作としてまとまり、昨年『欲望と誤解の舞踏 フランスが熱狂した日本のアヴァンギャルド』として日本語に翻訳出版されたのです。

今回もこの著作の内容を踏まえて、1978年のパリでの舞踏公演の「出来事」がフランスのダンスに衝撃を与え、フランスでのダンスの展開に大きな影響を与えたことが語られました。

さらに、その後のカルロッタ池田の舞踏活動などフランスでの舞踏の状況が解説され、あらためて土方巽の舞踏を検証すべきとのことでした。

パジェスさんが強調されているように、パジェスさんの研究対象は舞踏そのものではなく、あくまで日本とフランスの舞踏での芸術交流を対象として、歴史的にとらえた文化史です。それだけに、舞踏を媒介に多くの人たちが交流して、その結果、フランスが舞踏を受容したことは、文化史的には20世紀の「ジャポニスム」といえる現象となっていることが確認されました。

それにしても、フランスでは舞踏研究以前に舞踏資料をアーカイヴとして収集、保存されていることは特筆すべきです。

パジェスさんの講演後、『欲望と誤解の舞踏』の監修者のパトリック・ドウヴォスさんと翻訳者の宮川麻理子さんと北原まり子さんからのコメントがあり、さらに会場から意見や質問がありました。舞踏やフランスのダンスの専門家が多く参加されていて、熱の入った質疑応答が続き、予定の時間をはるかに超えてのシンポジウムとなりました。

今後とも、舞踏とは何かに始まって、舞踏をめぐって日仏で討議を重ねる必要があると思わされました。

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